insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力 要約&書評

読書

就職活動や転職活動のときに自己分析というのをやったことがある人は多いのではないでしょうか。

また、人生で悩んだ時に自分のことを見つめ直すという人もいますよね。

自分のことを知るという行為は私たちにとって、そこまで特別なものではない感じがします。

しかし、今回の記事のテーマである「insight (インサイト) – いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」の著者のターシャ・ユーリック氏によると、私たちは自分について知る方法について正しい知識を持っていないため、私たちは自分で思っているよりも自分自身のことを知らないことが多いそうです。

この本ではそんな自分について知る方法を事例を交えながら紹介しています。

この記事では、今から私が大切だと思った3つのポイントを紹介していきます。

(今後、この記事の中では、自分について知ることを自己認識という言葉を使って書いていきます。)

2つの自己認識【内的自己認識と外的自己認識】

1つ目のこの本から得た学びは、自己認識には2種類あるということです。

1つ目は内的自己認識です。自分自身を明確に理解する力です。自分で自分をどれだけ理解しているかといったところでしょうか。

自分自身といっても、かなり広い話になってしまうので、本書の中ではインサイトの7つの柱を(価値観、情熱、野望、理想とする環境、行動や思考のパターン、リアクション、他者への影響)理解することと考えます。この7つについてしっかり認識できれいれば内的自己認識は高いと言えます。

2つ目は外的自己認識です。これは、周りが自分をどう見ているかを知る力です。

先ほどの内的自己認識とは違い、外から見た自分について自分がどれだけ理解しているかということです。

例えば、自分では「他者に対して優しい人」だと自分のことを認識していても、他者もあなたのことを同じように考えているとは限りません。この、他人があなたに対してどう考えているのかを理解することが外的自己認識です。

この本では、各章の終わりと巻末に自己認識を高めるアクティビティが用意されており、このアクティビティをやっていくことで内的自己認識、外的自己認識が高まるように設計されています。

私もアクティビティをやってみましたが、大きな学びを得られたのが自分の情熱について知るアクティビティです。自分の情熱が普段やっていること、考えていることと少しずれていることに気づきました。このズレを修正すべく、現在行動していますが、以前から感じていた違和感がこのアクティビティによって明確になったため、行動を起こせたと言えるでしょう。

また、この本を読むまでは私の中で自己認識という言葉は、どちらかというと内的自己認識寄りの理解でした。次の話にも繋がってきますが、現代では外的自己認識に比べて、内的自己認識に関する情報が多く発信されていたり、ソーシャルネットワークの影響で、「自分を知る = 自分について自分で考える」という偏った理解が生まれてしまっていると著者は指摘しており、とても納得させられました。

自分教というカルトに抗え

先ほどの章でも書きましたが、最近ではソーシャルネットワークの影響もあり、自分愛、自尊心が重視されています。

私たちの周りでは、自己愛を大事にすべきだとあちこちで叫ばれていますが、筆者は私たちの自己愛は十分に高い、むしろ自分を高く見積もりすぎていることが問題だと指摘し、それを自分教というカルトだと言っています。

ちなみに、自己愛が強いことと成功の間の相関関係は皆無で、むしろ自己愛が高い人はより暴力的で攻撃的であることが本書では紹介されています。また、自分に集中しすぎると周りが見えなくなり、それが原因で本当の自分を見つめる力も損なわれます。

この本の中では、自分教というカルトから抜け出すための方法が3つ紹介されています。

1つ目は謙虚になることです。謙虚と聞くと、自分に自信がない人と捉える人もいますが、これは全く別です。謙虚とは自分の弱点を理解し、正しいあり方から目を逸らさないことであり、自尊心が低いことではありません。

2つ目は自己受容を高めることです。自己受容とは不完全な自分を理解し、許すことです。ここでおすすめされている方法は、自分の心のつぶやきに耳を傾けることです。自分の心が今どう感じているのか観察できれば、感情の波に飲み込まれず、自分を受け入れることができます。

3つめはミーフォーマーからインフォーマーへ移行することです。ミーフォーマーとは情報発信をするときに自分のことを発信する人のことで、反対にインフォーマーは周りの人の役に立つことを情報発信する人です。

私もソーシャルネットワークをいくつか利用していますが、自分の発信している内容を振り返ってみると自分についての話しかしていません。むしろ、ソーシャルネットワークとは自分の近況を友達に伝えるための場所だと考えていました。しかし考えてみると、自分の友達の中にもとても有益な情報を積極的に発信している人(インフォーマー)もいます。

私もミーフォーマーからインフォーマーへ移行すべく、まずはこのブログで読んでくださった方に有益な情報を提供できるようにしていきたいと思います。

「なぜ」よりも「何 / どんな」を問え

自分について知るために私がよくやりがちなのは、自分の感情について「なぜ」を考えてしまうことです。これは正しい自己認識には繋がらないことが多いそうです。

その理由は、新近性効果という脳の習性にあります。新近性効果とは、脳が理由を探す際、それが合っているかどうかにかかわらず、目についた理由らしきものに自信を持って飛びついてしまう現象のことです。

例えばあなたが悩んでいる時、なぜ落ち込んでいるかを考えるとします。実際には体調が少し悪いことが原因で気分がすぐれないだけなのに、直前の友人との会話の中に原因があると思い込んでしまい、その友人との関係を悪くしてしまうこともあります。また、悩んでいる理由を考えて、余計悩んでしまうこともありますよね。

ビジネスや、自分の周りの環境について考える際には「なぜ」という問いはとても効果的なのですが、自己認識においては「何 / どんな」を問うことが重要です。「なぜ」と問うと人間は被害者意識に、「何 / どんな」と問うと客観的になれるのです。

例えば、テストで悪い点をとった際に、なぜ悪い点をとったのか考えると「問題が難しかった」、「自分がしっかり勉強しなかったから」などの考えが浮かびますが、何が悪いのか?と考えてみると、悪い点をとったテストの中で特に悪かったところはどこだったのか、自分がもっとやれた場所はどこだったのかといった、客観的な成長に繋がる考え方がしやすいです。

まとめ【落とし穴にハマるな】

今回は私が読んで大切だと感じた3つのポイントについて書きました。

自己認識ができると、自分に適した環境や仕事を選ぶことができ、高いパフォーマンスがあげられます。そのために自己認識という終わりのない旅を続けるのですが、この旅の途中には自分教や、間違った自己認識のやり方など、様々な落とし穴が仕掛けられています。さらに、この落とし穴が怖いのははまっていても気づきにくいです。

こういったことから、本書を読んで正しく自己認識をしていくことはとても重要だと思いました。

タイトルとURLをコピーしました