グロースハック完全読本 要約&書評 【1度は読んでおきたい】

document デジタルマーケティング

今回は「グロースハック完全読本」という本の書評を書きたいと思います。

この本を読んだきっかけ

この本を読んだのはズバリ、作者がショーン・エリスだったからです。

dropboxの創業初期にその成長を支えたショーンは、その手法をグロースハックと名付けたそうです。グロースハックの生みの親ですね。

ちなみに以前読んだ「いちばんやさしいグロースハックの教本」の著者である金山裕樹さんが監修をされています。

「いちばんやさしいグロースハックの教本」は、タイトルの通りとてもわかりやすく、「グロースハック完全読本」よりもコンパクトにまとめられているため、おすすめです。

概要

この本は大きく2つのパートに分かれており、1つめのパートはグロースハックの基本について。

グロースチームの組織体制や、グロースハックの行動サイクルなど、グロースハックの大まかな全体像がわかる内容となっています。

2つめのパートはグロースハックの実践についてです。1つめのパートよりも具体的な手法が解説されています。

このパートではAARRRに沿って、それぞれのステージにおいてやるべきことが解説されています。

AARRRとは、ユーザーがとる行動の変化(Acquisition = ユーザー獲得、Activation = 利用開始、Retention = 継続、Referral = 紹介、Revenue = 収益の発生)を順番に並べたものです。

それぞれのステージによってやるべきことが変わってくるため、ステージごとに解説が入っています。

感想・学び

2つ感想と学びをご紹介します。

実験の優先順位の決め方「ICEスコアシステム」

1つめはグロースハックの業務プロセスについて。

グロースハックでは、データ分析・洞察収集→アイデアの生成→実験の優先順位付け→実験の実施というサイクルを回していくことが基本です。

私はデータ分析・洞察収集、アイデアの生成、実験の実施に関してはある程度想像がつきますが、実験の優先順位はどのようにして行なっているのだろうと思っていました。

この本で紹介されているのはICEスコアシステムと呼ばれるものでした。

提案者は自分のアイデアについて、どれほどの影響が見込まれるか。公開にどれだけ自身があるか、実施するのは簡単かをそれぞれ10点満点で評価する。これらみっつの平均点でアイデアが順位付けされる。

グロースハック完全読本 より引用

以下にユーザーあたりの収益の向上を目指している通販サイトの例をあげてみます。

アイデア影響度自信度簡単度平均点
5%割引券の配布7887.7
「おすすめ商品」機能の追加4624.0
割引率の視認性向上53106.0

それぞれのアイデアに影響度、自信度、簡単度の観点で点をつけていき、その平均点が高い順に施策を行なっていきます。

この例の場合、5%割引券の配布→割引率の視認性向上→「おすすめ商品」機能の追加という順番ですね。

今まで施策を行う順番をなんとなくで決めていた人も多いかと思いますが、ICEスコアシステムを使うことで、根拠を持った上で施策の順番を決められますね。

これだけ聞くと、点の付け方が難しいと思われる方もいるかもしれませんが、私そこまで厳格でなくても良いと思っています。

というのも、厳格に数値化するのは不可能であり、ここでの目的は優先順位をつけることなので、あまりここにリソースを割く必要がないからです。

ざっくり点数をつけて、優先順位をつけるくらいの感覚で良いのではないでしょうか。

プロダクトのアハ・モーメントはどこ?

2つめはアハ・モーメントについて。

当たり前のことですが、成功しているプロダクトは多くの人に愛されています。では、多くの人に愛されるプロダクトとは、一体どういったものなのでしょうか?

本書では、ユーザーにプロダクトを愛してもらうためには、ユーザーにアハ・モーメントを体験してもらうことが重要だと説かれています。

アハ・モーメントとはプロダクトの有用性がユーザーに刺さることです。

本書であげられていたTwitterの例では、「興味を持っている人からのニュースや近況が安定して流れてくること」があげられていました。

Twitterに登録すると、まず始めにおすすめのアカウントが出てきてフォローをするように促されますよね。

あれは、「興味を持っている人からのニュースや近況が安定して流れてくること」というアハ・モーメントをユーザーに早い段階で体験してもらうための仕組みなのです。

ユーザーにアハ・モーメントを体験してもらうことで、ユーザーからそのプロダクトは愛され、利用され、周りの人にもオススメしてもらえます。

しかし、そもそも自社のプロダクトのアハ・モーメントはどこにあるのか、ショーンは、アハ・モーメントを見つけるのは困難だとショーンは述べた上で、以下のように述べています。

自社のプロダクトに「アハ体験」をもたらす潜在力があるかどうかを判断するには、ユーザーデータとフィードバックから熱心なユーザーを特定し、その利用法の共通項を探して、普通のユーザーに届いていないコアバリューの手掛かりを見つけるという作業が不可欠だ。

グロースハック完全読本 より引用

ここには銀の弾丸は存在せず、根気強くユーザーとデータに向き合うしかないようですね。

まとめ

少し分量が多く、簡潔にまとまっているというよりは、情報量が多く、読めば読むほどに学びが得られる本だと思います。

さすがグロースハックの生みの親が書いた本で、本人が現場で体験した経験がたくさん載っているため濃い情報が得られます。

グロースに関わる人であれば、一度は読んでおくべき本だと思います。

タイトルとURLをコピーしました